こんにちは! ゴリップル(@5ripple)です!
平成最悪の被害となった2018年の西日本豪雨。
2018年7月6日の時点で死者166人、行方不明者56人となっています。
私が住んでいる福岡県でも3名の方が亡くなり、土砂災害や道路の陥没・崩落・冠水が至る所で発生。
私自身も、駐車場にとめていた車が水没するという被害を受けました。
私が住んでいる市は、もともと水害が起きやすい街で、少し雨が降ると河川敷の道路や駐車場はすぐに水没します。
(水没した遠賀川の河川敷駐車場、2017年)
(崩落した橋で作業するクレーン、2017年)
雨による道路冠水なども年に1度は発生しており、この町に住んでいる身としては

また大雨の季節になったか~
くらいにしか考えていませんでした。
もちろん、自分が豪雨の被害に遭うことなんて考えてもいませんでした。
これから、私自身が体験した2018年西日本豪雨の記録を綴ろうと思います。
2018年7月6日午前8時ころ:被害の前兆
2018年7月5日の夜は、雨の中での夜勤でした。
夜勤を終えて自宅に帰っている途中の電光掲示板。
この時点では

電光掲示板の字、間違っとるやんけ!
とツッコミを入れられるくらいは余裕でした(前面通行止⇒全面通行止)。
ただ、この時点で既に道路の崩落や冠水の被害があちこちで起きていたんですよね。
(西日本新聞社のホームページより引用。写真は午前9時半過ぎに撮影されたものだが、午前7時には道路が崩落していた模様)
過去の大雨の経験から

このくらいの雨はよくあること!
とタカをくくったのがいけなかったですね~。
2018年7月6日午前9時ころ:自宅周辺の道路冠水
妻からLINEで自宅前の様子が送られてきます。

家の前の道路が冠水しとる!

ヤバイ!!
今にして思えば、確かにここ数年の大雨でも自宅前の道路が冠水することはありませんでした。
ウチの近所って周囲に比べて海抜高度が低いんですけど、市内の他の場所が冠水してもウチの周りが冠水したことはなかったです。
初めての経験。
画像で判断すると、冠水と言っても5センチ程度だと思うのですが、大事を取って家の近所(徒歩5分)にあるパチンコ屋の駐車場の2階で待機することに。
昼頃になると雨足が弱くなり、道路冠水も収まったので帰宅。

このまま車を置いて、歩いて帰っていれば…
2018年7月8日午後3時40分ころ:避難指示の発令
夜勤明けで昼過ぎに帰宅。
それから昼寝をして、起きたのが午後3時40分ころ。
携帯電話の緊急エリアメールの音で目が覚めました。
住んでいる地域に避難指示が出されたのです。

そういえば、外は大丈夫かな~
と思って家の外を見てみると、広がっていた光景がコレ。

もしかして…

水嵩(みずかさ)が…

めっちゃ増えてる~~っ!?

めっちゃ増えてる~~っ!?
(両側から同じセリフを言うための吹き出し設定が欲しいです)
もしかしてじゃなくて、どう考えても水嵩が増してます。
家の前の道路は完全に水没。
車での走行は不可能な状態です。
避難するにしても、体調を崩している妻と生後11か月の子供を連れてこの中を歩いて行くのはなかなかキビシイ。
アパートは鉄骨構造で、自分たちが住んでいるのは2階なので、さすがにそこまでは水嵩が増さないだろうと思って「公民館への避難はしない」という判断。
災害の起こる前兆とみられる現象の発生などによって、人的被害の発生する危険性が非常に高いと判断された場合などに出されるもの。
避難指示が発令された場合、ただちに避難行動に移るか、避難行動に移る時間的余裕がない場合は生命を守る最低限の行動をとることが重要。
外出することでかえって命に危険が及ぶような状況では、自宅内のより安全な場所に避難すべき。
「避難はしない」という選択をしたため、まずは“水”の確保。
未開封のペットボトルの水があればいいのですが、手元には備蓄はありません。
電気ケトル、ガスコンロなど使えるものを全て使って水道水を加熱し、当面の飲料水を確保。
それと同時に、浴槽に水を張って飲料以外の水を確保。
幸い、家にはレトルト食品などの備蓄があったので数日間は食べるのには困りません。
通帳や印鑑など”非常時に持ち出すべきもの”をリュックにまとめて一通りの避難準備は完了です。
ガスや電気もいつ止まるか分かりませんので、早めにシャワーを浴びておきました。
テレビはNHKのニュースを点け、情報収集にも努めました。

「道路が冠水している中では避難しない」という選択もアリかと思ったけど、必ずしもそうとは言えなかったかなと今になって思うな~。

何で?

今回は1階は浸水してしまったので、下手すると電化製品のショートなどから火災などの二次災害が発生するおそれもあったよね。

実際のところ、1階の住人が二次災害を防ぐための措置を執っていたかというのは分からないよね。

アパートの2階に避難している以上、自分たちが無事で済むかどうかは”他人任せ”になってしまうってことね。

“他人任せ”というのは、リスクコントロールをする上で排除すべき項目だよ。

非常事態でパニックに陥らないためにも、なるべく自分の手でリスクを掌握できる状態にすることが重要ってことね。
同時刻ころ~:自動車に対する措置
家での”籠城”の準備をすると同時に、どうにかしなければいかなかったのが愛車のプリウス。
6年前に購入し、走行距離は約72,000キロ。
乗り潰すつもりで買ったんだし、年末には家を買うという一大イベントが控えているから無駄な出費はしたくない。
だから、まだまだ私はプリウスに乗らないといけないんです!
アパートの駐車場は道路よりも少し高い位置にあるので何とか冠水していないものの、このまま雨が降り続ければ冠水するのは時間の問題。
何とか水没を避けるため、アパートの駐車場の中でも出来るだけ高い場所に車を動かします。

でも、やっぱり焼け石に水だったウホ…。
6日午後4時35分ころ、アパートから見える駐車場の車は、タイヤがほぼ隠れてしまいます。
同日午後5時00分ころ、ボンネットも水没し始め、車のヘッドライトが点滅しはじめます。

電気系統がヤラれた証拠ウホ。
同時刻ころ、避難したプリウスもタイヤが水没しはじめます。

もう足掻きようもないし、このあたりから段々”覚悟”が出来ていったと思うウホ。
同日午後6時00分ころ、アパートから見える駐車場の車はボンネットまで水没。
ベッドライトの点滅もなくなりました。
同時刻ころ、プリウスもタイヤの半分くらいが水没。
もうここまでくると

あっ、ダメだこりゃ。
と思いましたね。
同日午後7時30分ころ、運転席側ドアのボディ部分も見えなくなります。
プリウスもタイヤ半分以上が水没しました。
日が落ちて暗くなったので、これ以上写真を撮ることは出来ませんでしたが、その後も雨は止むことはありませんでした。

乗り潰すつもりでプリウスを買ったのに、まさかこんな形でお別れすることになるとは…
2018年7月6日午後8時00分ころ:下水の異常
「アパート2階で籠城作戦」が功を奏したのか、電気やガスも異常なく、また、上水道も普通に使える状態で、外で車が水没しているのとは対照的に家の中は平穏でした。
ただ、一点だけ問題が発生したのが下水道。
大雨によって水位が急激に上昇すると、下水の浄化センターの運転ができなくなることがあるみたいです。
どうやら私が住んでいた地区も下水の浄化センターの運転が停止していたらしく、逆流こそしないものの、スムーズに排水が出来ない状態になっていました。

水害では色々な不具合が出るんだね。

防災に興味がある人は、国土交通省のコンテンツ『身につく防災』に目を通しておくといいウホよ。
【次回『2018年7月西日本豪雨災害の記録2:水没車(プリウス)の取扱い』に続く。】