ハルコの夢日記:コンビニで買い物をしたお爺さん
1
「いらっしゃいませ!」「ありがとうございます、またお越しくださいませ!」
エンジ色の制服に身を包んだ私が、ハキハキとした声をあげる。
はじめは何だか照れくさかったけど、1ヶ月経った今となっては機械的に声が出てしまうし、自分が”お客さん”でいるはずの制服を着ていないときにまで、他の店員さんの声につられて声を出してしまうこともある。
やれやれ、慣れというのは本当に怖いものだ。
2
レジに並んでいるお客さんが途切れたので、私は店内をまわる。
お客さんが大量に訪れた後の売り場というのは、本当に無惨なものだ。
商品の並びはバラバラだし、店頭から姿を消してしまっている商品もある。
私は品切れになった商品をバックヤードから持ってきて補充しながら、並びがぐちゃぐちゃになってしまった商品を、綺麗に並べていく。
お客さんが取りやすいように、棚の奥の方に並んでいた商品を棚の一番前に持ってくる。
作業を続けていって綺麗に商品が棚に並ぶと、やはり気持ちいい。
“フェイスアップ”、別の系列店では”前陳(ゼンチン)”という作業をしていると、通路に『オレオ』の箱が落ちていた。
「誰だよ、落としたのは。落としたら、せめて元の場所に戻しておけよな。」
そう思いながらオレオの箱を拾い上げようとすると、通りかかったお爺さんがオレオの箱を拾い上げた。
「ありがとうございます。」
そう言って私がオレオの箱を受け取ろうとすると、お爺さんは「このオレオと、カントリーマァムが欲しい。」と言った。
落ちていた商品を売るのが悪い気がして、お爺さんが持っていたオレオを他の物と換えようとしたところで、一緒に働いていた男性店員Aが近づいてきた。
そして、お爺さんが持っていたオレオの箱を取り上げてから言った。
「オレオもカントリーマァムも売り切れていますよ。」
3
目の前には、オレオもカントリーマァムもたくさん並んでいる。
しかも、Aがお爺さんから取り上げたのは、お爺さんが欲しがっていたオレオじゃないか。
そう思ったけど、Aはもう3年も働いているバイトリーダーで、私が何も言えないでいると、そこに別の店員Bもやって来て、違うお菓子を勧めだした。
お爺さんは、目の前にオレオとカントリーマァムがたくさん並んでいるというのに、Bが勧めるお菓子を持っていたカゴの中に入れた。
「何だか分からないけれど、この人にはオレオとカントリーマァムは売ってはいけないんだな。」
そう理解した私は、Bとは別の商品をお爺さんに勧めてみた。
すると、お爺さんは嬉しそうにその商品をカゴの中に入れてくれた。
オレオとカントリーマァムは買えなかったけど、嬉しそうに帰っていくお爺さんの姿を見ると、何だかこっちまで嬉しくなってしまった。
4
暫くすると、お爺さんと、その奥さんが一緒になって店に来た。
奥さんは「オレオとカントリーマァムが店にあるのに、何でウソついて違うお菓子を買わせたんだ!?」と物凄い剣幕で言ってきた。
奥さんが怒るのももっともだ。
だって、私にもオレオとカントリーマァムを売らなかった理由が分からない。
AやBの方を見ると、二人はそそくさとバックヤードに引っ込んでしまった。
目の前にはぶちギレたおばあさん。
私はとにかく謝った。
ひたすら頭を下げた。
はぁ、私って損な役回り。
5
私が彼と一緒に家で寝ていると、玄関のチャイムが鳴った。
ピンポン。
寝起きで頭がボーッとしていた私は、出ていくのも面倒で、チャイムを無視して居留守を使うことにした。
ピンポン、ピンポン。
めんどくさい、無視しよう。
ピンポン、ピンポン、ピンポン。
どうやら帰ってくれないらしい。
そう考えていると、玄関の方から「ねえ!居るんでしょう!?」と声が聞こえてきた。
私はため息をついた。
すると、次の瞬間、ガチャガチャガチャッと玄関ドアが開いた音がした。
寝ぼけた頭の私に、パッとスイッチが入った。
「え?入ってきた?鍵閉めてなかったっけ?」
焦った私は飛び起きて玄関の方に向かったが、玄関ドアは開いておらず、ガチャガチャとドアノブが動いている。
ガチャガチャとドアノブを動かす音に負けないよう、少し声を張り上げて「どちら様ですか?」と私が訪ねた。
すると、相手は「昨日ハルコさんがTVで紹介されていたお菓子を買いに来ました!今日は休みだから、家にいると聞いてきました!」と言った。
相手の言ってることが意味不明で、玄関ドアの覗き穴から外を見てみると、そこには見たこともないお爺さんが立っていた。
ますます訳が分からなくなって、私の頭は混乱したけど、この見知らぬお爺さんが言っているのは、昨日のアルバイトの時にオレオのお爺さんに紹介したお菓子のことを言ってるんだと何となく伝わってきた。
ひとつ疑問は解消できたものの、次は「お菓子が買いたいならウチに来ても意味ないし、何で店に行かないのか?」と思えて、無性に腹が立ってきた。
私は「ウチに来てもお菓子は買えませんよ!」とお爺さんに言うけど、お爺さんは耳が遠いのか「は!?」と何度も聞き返すだけで全然話が進まない。
イライラした私は、このままドア越しに話しているばかりじゃ埒が明かないと思って、玄関ドアを開けて面と向かって話すことにした。
6
ドアを少し開けると、太い腕が隙間から入ってきて、一気にドアを開放した。
目の前には、背が低く、眼鏡をかけていて、色白で、しかし肌の色には似合わない筋肉質な体つきの初老の男が立っていた。
男は無言で家に入ってくると、そのまま私を押し倒して襲いかかってきた。
私は怖さとキモさで心がいっぱいになり、涙を流しながら精一杯の声を振り絞って彼の名前を呼んだ。
精一杯の声といっても、普段の10分の1くらいの大きさしか出せなくて、全然声が出てなかったというのは自分でも分かった。
でも、そんな私の声を聞いて彼は来てくれた。
彼がフライパンで男の頭を思いっきり叩くと、私に馬乗りになっていた男は、私の横に倒れこんだ。
「足を押さえろ!」と彼が言うので、私は言われた通りに倒れている男の足を押さえる。
彼はタオルで男の首を絞めたが、男が顔を真っ赤にして苦しんでいたのですぐに解放した。
男は私たちの家から立ち去ろうとしたが、私が「どうやって私の住所を知ったのか、まだ聞き出してない。」と言うと、彼は立ち去ろうとする男の襟首を掴み、その場に引き倒した。
そして彼は男の背後から腕を首に回して締め上げながら、「何処でウチの住所を聞いたのか、言え。」と凄んだ。
男は「市役所で聞いた…」と苦しそうに答えた。
答えを聞いた彼が腕をほどくと、男は素早く立ち上がり、今度はまた私に近付こうとした。
すると、彼が私と男の間に割って入り、次の瞬間、男の身体が宙に舞った。
「これが背負い投げか…初めて生で見たな…」なんて私が悠長なことを考えていると、男の身体は床に叩きつけられ、男は「グエッ。」と言った。
彼には勝てないと思った男は、ヨロヨロしながら立ち上がると、すぐに私たちに背を向けて走り出した。
しかし、頭に血が昇っている彼は、男を許さない。
彼は後ろから男の頭を掴み、玄関ドアに叩きつける。
鈍い音がして、血からが抜けたように男はその場にペタッと座り込んだ。
彼は続けて男の背中を蹴る。
男は倒れる、床に頭を打ち付けて。
「殺してしまうかもしれない。」
そう思うけど、私に彼は止められない。
「彼に言うんじゃなかった。」「彼を殺人犯にしてしまう。」「一人でどうにかするべきだった。」
終わりのない後悔。
彼がとても怖かった。
夢占いの結果と自己分析
夢占いは、こちらのサイトを使いました。
アルバイト
あなたのアルバイトに対する気持がストレートに反映されるでしょう。テキパキ働いている夢なら、今後順調に仕事をこなしていけそう。アルバイトに追われていたりミスなどしている夢なら、毎日のアルバイトにうんざりしていたりストレスがたまっているのかもしれません。また失敗することへの不安の表れかも。適度な休養をとって気分転換を心がけましょう。

以前コンビニでアルバイトをしていたことがあるけど、今の私の仕事は家事ですね。
のんびりグウタラ主婦ですが、ストレスは人並みに溜まってます!
襲われる
不安、おびやかされることへの恐れなどを表します。夢の中のあなたに襲ってくるものが何かによって意味合いが変わりますが、不安なココロの状態のようです。

襲ってくるものによって意味合いが変わるっていうけど、「お爺さんに襲われる」の意味が何なのか知りたい!
旦那
実際の夫に対する気持がストレートに表れる場合が多いでしょう。夫婦間がうまくいっていない時に夫がよく夢に出てきます。また、未婚の女性が夫の夢を見ると、結婚への関心・憧れや不安などを表します。

おそらくゴリップルと喧嘩でもしてたんでしょうね!

喧嘩の多い夫婦ウホ。
怖い
夢の中で恐怖を感じるのは、あなたがココロにマイナスな要素をもっているからです。心配事や悩み、不安や恐れなどがあるしるしです。夢の内容によっては不運を暗示することもありますが、消極的でマイナス思考になっている時に見る場合が多いでしょう。ココロが晴れずモヤモヤしそうです。

基本的にメンヘラ情緒不安定女なので、落ち込んだ気分だったんだろうなと思います。
妊娠中にだったので、いつにもましてメンヘラ爆発していたんでしょうね!

何だか将来が心配になってきたウホ…。